2011年1月1日土曜日

「トピーとうさぎ」絵本の紹介!

 さきに「とぴい」の自己紹介を幾つかのか所で行ってまいりましたが、今回大掃除の際に津軽の書籍関係から「トピーとうさぎ」の絵本が出てまいりました。
 私にとっては、星と森のロマントピアの思い出を具現してくれるものですので、宝物といえるでしょうか。その絵本が出版されたことが、当時の陸奥新報’2002年(平成14年)5月21日(火曜日)’に掲載されておりました。『トピー』の絵本が誕生とあります。限定100部しか作ることができませんでしたが、部外本から数冊を分けていただきました。
 ここで、簡単に「トピーとうさぎ」の物語をご紹介したいと思います。ことしが、干支のうさぎであることもご縁があるのでしょうか。
 「トピーとうさぎ」の絵本構想は、星と森のロマントピア・そうまの施設「森林科学館」に「トピー文庫」をつくりたいという考えからスタートいたしました。少ない予算でしたが、初年度で200冊程度の絵本を購入して、弘前の「読み聞かせ」のボランティアの方々のご協力を得てスタートしたのが、始まりでした。

 施設内ではなかなか賛同が得られず、辛うじて有志のスタッフ8人(奈良岡康晴、大黒谷猛、溝江香織、赤石重子、米澤美枝子、西沢まゆみ、棟方弘美と私)ほどで「トピープロジェクト」を立ち上げました。幸いなことに「弘前五人会」という青森県の木村守男知事を顧問とする青森の著名人160人ほどの異業種交流会があり、私が会員であったことから、いろいろの方のご協力を得ることができました。

 会員で元弘前大学助教授の佐藤きむ先生に声かけをして、賛同を得ました。ストーリー作りが難しかったのですが、先生の教え子で元書籍販売店社長の今泉昌一さんをご紹介いただき、彼も会員でしたので、容易に賛同を得ることが出来ました。デザイン会社スタッフの村上三千朗(故人)さんは、トピーキャラクターのデザインを作ってくれた方でしたが、私どもがさまざまなトピーキャラクターをつくり、また、絵本構想については、本当に喜んでくれてひとつ返事でご協力してくれました。

 また、やまと印刷さんもひじょうに公私にわたりお世話になった方でしたが、五人会の会員でもあり、すてきな作品を作ってくれました。
 すべてが、津軽の人脈からスタートし終始情熱的に関わってくれたことに、思い出すたびに感謝の念が絶えません。佐藤きむ先生は、随分と御高齢(78歳)になられたと思いますが、嬉しいことに平成19年度の青森県文化賞を受賞されたと伺いました。現在もお元気でご活躍されております。

《「トピーとうさぎ」絵本から》
●画像をクリックすると拡大します。
「トピーとうさぎ」絵本の表紙
じめんを おおっていた ゆきが とけはじめました。 おおむかしから
ブナの 大木が おいしげっている 白神の森にも
春が やってきたのです。

トピーは この 森に すむ ようせいの
こどもです。 きょうも 木の あいだを とびまわり
げんきに あそんでいます。

トピーの森には 学校はありません。 そのかわり お星さまが
いろいろなことを おしえてくれます。
とおくの 山の はんたいがわの ことや、 ながれる 川の水の いきさきの
ことや、 ひろい海の むこうがわの ことまで、 お星さまは なんでも
しっているのです。

 
あるよる トピーは おひつじ座の ハマルおじさんを たずねました。 ふと
下をみると 白神の森とは すこし はなれたところに、 あかりが またたいています。
ハマルおじさんは あれは にんげんの すむ まちの あかりだと おしえてくれました。
でも トピーは、まだ にんげんを みたことが ありません。

「にんげんって なあに?」
トピーが きくと ハマルおじさんは こまったような かおをして、こう こたえました。
「おまえたちの くらす 森が、だんだんと せまくなって いくのも、わしらの 空が
よごれていって いるのも、みんな にんげんの せいじゃ。 にんげんには
ちかよらんほうが いい。 ちかよらんほうが いい。」

よくあさ トピーは、きのう 見た あかりの ほうを めざして とびたちました。
ハマルおじさんは ああいったけれど どうしても にんげんと いうものを
見て みたかったのです。

トピーが ついた ところは、ロマントピアという まちでした。
おおぜいの こどもたちが おそんでいます。
トピーは おもいきって こえを かけて みました。
「ぼく トピー。 ねえ、いっしょに あそぼう。」
でも、だれも きづいては くれません。 ひょっとしたら
にんげんには トピーのすがたは みえなくて、
こえも きこえないのかも しれません。

トピーは さびしくなって まちはずれの りんごばたけまで
とんで きました。
すると、大きな りんごの 木の 下で、小さな うさぎが
うずくまって くるしんでいます。 どうやら うしろあしに
けがをして うごけなくなって いるようです。

春とはいえ、よるは まだまだ さむく、このままでは
うさぎは しんでしまうかも しれません。

トピーは、うさぎを たすけようと こどもたちが あそぶ
ひろばへと おおいそぎで ひきかえしました。
「だれか うさぎさんを たすけてあげて。」
でも、やっぱり トピーの こえは きこえないようです。

そこで トピーは、もんしろちょうの はねに
とびのり おねがいしました。
「ちょうちょうさん、あの 女の子を うさぎさんの
ところまで つれていって。」

ちょうちょうは ひろばの すみで ひとりで 花を つんでいた
女の子の 前で、ひらひらと まいおどりました。
女の子は、もんしろちょうを みつけ、つかまえようと おいかけてきました。
トピーは、こうして 女の子を りんごばたけまで つれてくることが
できました。

「まあ、たいへん。」
女の子は、うさぎを みつけて かけよりました。
「ちょうちょうさんは うさぎさんを たすけて もらいたくて わたしを
ここまで つれてきて くれたのね。」
と いうと うさぎを だきかかえ、おとうさん おかあさんのの いる コテージへ
かけて いきました。

つぎの日、トピーは うさぎを だいた 女の子が
おとうさん おかあさんと いっしょに りんごばたけの いりぐちに
たっているのを みつけました。 うさぎの けがも すっかり なおったようです。
女の子は うさぎを りんごの 木の 下へ はなして あげました。
「うさぎさん、さあ おうちへ おかえり。こんどは けがを
しないようにね。」

げんきに なって 女の子の まわりを ピョンピョンと
とびまわる うさぎを みて、トピーは うれしくなり、おもわず
「ありがとう」と、こえを だして いいました。
「えっ?」 女の子は あたりを みまわしました。
「パパ、ママ、いま だれかが ありがとうって いったよ。」
どうやら トピーの こえが、女の子には きこえたようです。

トピーは ますます うれしくなりました。
「ぼく、にんげんと おはなし しちゃった。 にんげんて
とっても やさしかったよ。」
トピーは、かえったら ハマルおじさんに おしえてあげようと
おもいました。

書籍名      「トピーとうさぎ」
発行        財団法人 星と森のロマントピア・そうま
企画・編集    ストーリー   今泉 昌一
          アドバイザー 佐藤 きむ
          星と森のロマントピアそうま トピープロジェクト
デザイン        有限会社スタッフ
          アートディレクション+デザイン 村上 三千朗
          イラストレーション+デザイン  千葉 玲子
          キャラクターデザイン(トピー) 有限会社スタッフ
印刷・製本    やまと印刷株式会社
発行日      2002年4月10日

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