2017年8月28日月曜日

作り手と売る人の違い---VOL.1

今朝は、手仕事専科の所以を考えていました。
2010.04.08が、㈱とぴい企画の設立日になります。
母の誕生日を設立日にしました。

2009年12月に長年勤めた日本ビューホテル(株)を退社し、二度とホテル業には戻るまいと思っていました。日本ビューホテル(株)は、旅館業からスタートした中堅ホテルグループです。箭内源典が那須温泉の一旅館から、その創意工夫で一大ホテルグループ仕立てた企業です。
自分は、箭内原典を尊敬しそのホテルマンとしての精神を学び業務に取り組んできました。
しかし、バブルの崩壊とともに経営の失敗から民事再生法の適用となり、みずほ銀行の傘下になりました。
銀行管理は、私たちの学んだものではなく経営指標を第一にします。そこには、お客様への奉仕のこころは、必要ではなくなったのです。
また、ホテル業は、トップに立つ人の色で180度変ってしまいます。
伝統は、継続されません。
那須ビューホテルの外観
今はもうこの姿を見ることはありません。
一世風靡のリゾートホテルでした。
ホテルマン時代のスナップ
福島県のいわき市からすてきなお客様が、
訪ねてきてくれました。
福島原発事故で
大きな影響を受けました。
青森県の一施設で7年間関わりました。
自分の学んだ経営哲学と手法で、驚異的な実績を残しました。
しかし、私たちがそこを離れて、数年で売上が、半分になりました。
行政がそれを望んだのです。
ステイクホルダーといいますが、彼らは第3セクターの経営に理事として関わりますが、責任を取りません。
星と森のロマントピアそうま
白鳥座の外観
もう20年前になります。
施設の一部
スキー場です。
シーズンには、毎夜、2時間ほど滑っていました。
オリンピック、ワールドカップに参加の選手が
たくさん育ったゲレンデです。
福島県滝根町のあぶくま洞です。
羽鳥湖高原レジーナの森
アトリオ
すばらしいリゾートです。

そのような折にホテルマン時代にかかわりのあったモノづくりの職人の方々の商品をwebciteでご紹介しようと思いついたのです。
ホームページビルダーという、PCプログラムを知らなくとも、webciteが作れるらしいとの情報からです。思いついて、製作スケジュールから4月8日を会社の設立日にしたわけです。
手仕事専科は、何とか間に合いました。

それから、7年が経過し、第8期に突入しています。
仕事や経験によるでしょうが、ひとはそして、人としての権利は、平等ですが、そのもつ才能は、異なります。
天才もいれば、凡庸な愚鈍なひとも大勢います。
大学無償化といった政策を掲げている政党を見ると何も知らない愚かな大衆と政治家を想わざるを得ません。
経済最優先の時代では、稼げるひとと無縁のひととがいます。それは、能力の差であり、努力の差です。しかし、ひととしての人権は、平等です。
社会は、いろいろの人々で成り立っています。ものを作る人、創る人、販売する人、消費する人、・・・・。

ホテルマン時代に人の能力については、面白い経験をしました。
青森の施設で、いやというほどの経験です。
ホテル経営の哲学です。
すばらしいスタッフは、適性のあるものを採用することが、第一だということです。
教育は、その後の策(二の次)です。
同時に相反する哲学ですが、適性のある者が、必ずしもホテルを担うスタッフになるとは限らないということです。
レストランのスタッフとして器用で簡単にメニューもサービス内容も覚えてしまう素晴らしい新人が居ます。
当然すばらしいホテルスタッフとして育つことを期待します。
片方には、何をやっても鈍で、いつも怒鳴られている新人がいました。
誰も期待していません。
しかし、数年後にその施設を訪ねるとその鈍だった彼が、レストランのリーダーとして、活き活きとして仕切っていました。
一方、期待していた彼はどうなったかというとすぐに辞めていっていたのです。
彼には、その職場が魅力的ではなかったのです。
一面的に人を見、評価することは、正しくはありません。
多彩な多様化を人の評価に見るべきだと思います。

職人と私との関わりでは、まさにそのことが第一の条件です。
彼らは、作ることに長けています。
しかし、販売すること、市場の動向やニーズ等、そして、接客やサービスは、不得手です。
一方、販売する者の関心は、如何に販売するかです。
私は、器用です。
すぐに作ることを真似ることはできるかもしれませんが、魅力は感じないでしょう。
手仕事品(商品)の面白さ、素晴しさを理解できる者が、この素晴らしいものをいかに多くの方に知ってもらいそれを手に入れることで幸せを満喫してもらうかです。
私には、その想いがありました。
ホテル業に従事したのは、その想いがあったからです。
お客様に喜んでもらう「奉仕の心」を持っていました。
私の知る祖父の代には、その心持がわが家の家風でした。
一向宗の富山県人の持つDNAだろうと思っています。
それが、私の知る手仕事です。
民窯(埴輪)
大塚はにわ店
残念ながら大塚明氏の御病気から、
暫くの間休業となります。
               
ひざまずく男の製作
大塚明氏
蒲生まゆみのハンカチ
何も知らずにこれらのハンカチを
作りました。
彼女の素晴らしいデザインに惚れ込みました。
独特のデザインです。
ハンカチを作ったのは、中川染工場です。
若い職人さんたちが、暑い工場の中で
黙々と作業に励んでいます。
型紙に糊漬けの作業です。
(有)宮本工芸
人気の網代編手提巻手
手篭です。
幻と云えるほどの商品です。
2010年には、既に6年待ちの人気でした。
(有)宮本工芸では、幾人かの方が網代編手提巻手
作りますが、彼の作品が一番多いでしょうか。
すばらしい芸術品と言えるものです。
三上徳仁氏
職人も販売する者もひとです。
理想的な人間関係がつねに作れるとは限りませんが、お互いを尊敬しモノづくりに愛着を持ちその普及に心掛ける心があれば、そのものを愛する人々に繋ぐことが出来るものと思います。
手仕事の三角関係のスパイラルが、より大きくなることを願っています。

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2017年8月15日火曜日

工房間方に菅家藤一さんを訪ねて

昨日、喜多方市塩川の農泊花菜をあとにして、奥三島の間方に菅家藤一さんを訪ねました。
菅家藤一さんは、手仕事専科・工房間方のまとめ役ですが、たいへんお忙しい方です。長年つとめた役場を退職した後は、奥会津編組細工に関わり地域の幹事役として活動されています。
昨日お会いしたら、作り手の後継者が育ってきたと喜んでおられました。山ぶどう皮の小篭やマタタビの細工、代表的なものは、米研ぎ笊ですが、嬉しい限りです。
奥三島の編組細工の技能継承は、長年の取り組みになるのでしょうが、成功されているといいます。全国工人祭りが有名ですが、出展者も全国規模になり、当日の生活館での販売では、ひとり1品の購入に限られるのですが、商品がすぐになくなるほどです。

お忙しいところ、時間取ってくれました。
お訪ねした理由は、昨年に人気になったマタタビ米研ぎ笊の製作の件です。昨年からいく度もTV放映された関係から、御注文が増えに増えてしまい、製作が追い付かなくなってしまったからです。工房間方の作り手は、70歳から90歳の方々です。家の手伝い仕事もあり、高齢からの手足の疲労や故障もあります。ご注文があっても無理強いは出来ないのが通りです。
当初は、1~2カ月で出来ると見ていたのですが、はや半年が過ぎてしまいました。お客様にとっては、待つにも限度があると思われていると思いますが、作り上がってこないことには、致し方ありません。
お詫びするだけになります。
今後のご注文は、半年から1年先でお待ち頂けるのであれば、何とか作れるでしょうと仰っていただきました。

お盆の忙しい時期でしたが、
お待ちしてくれました。
役場を退職した後は、長年関わった
編組細工の技術継承に尽力されて、
毎日、後継者の育成と手篭などの製作、
TVの出演以降は、講演などの依頼も引っ張りだこで
忙しいようです。
網代編み財布(2分幅)ですが、後継者もしっかりと
作れるようになったといいます。
左は、山ぶどうの節を使った乱れ編みの財布です。
持ち手が、折れてしまった山ぶどう皮の手篭。
折れてしまうのは、芯が入っていないからですが、
修理依頼になります。
 
二分幅の手篭。
底が丸みを帯びて特殊な飾り編みです。
山ぶどう皮は、2分幅が限度の幅といいます。
宮本工芸網代編手提巻手
二分幅が限度です。
後継者の作ったマタタビ米研ぎ笊
3~4合用(中)のサイズです。
後継者の作る笊ですが、最後の締めは、
菅家さんが行います。
1~2本継ぎ足す形で目の遊びを
なくします。
沢山の山ぶどう皮の準備が出来ました。
巾と厚みを揃えることが、準備になります。
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2017年8月9日水曜日

南極のオーロラと宇宙展(あぶくま洞)

今日は、あぶくま洞に数年ぶりで尋ねました。
すでに手仕事専科四季風景ブログであぶくま洞の鍾乳洞をご紹介しています。
かねての星の村天文台に大野台長を訪ねました。
ひと団体の子ども達と親子のグループがあり、賑わっていました。
お元気そうで何よりでしたが、かつてのスタッフと一緒に動き回っていました。
お話で「南極のオーロラと宇宙展」のご紹介があり、尋ねてみました。
驚き!!
すばらしい展示でした。
大野台長の素晴らしさを改めて認識しました。
写真に収めてきましたので、ご紹介します。

南極のオーロラと宇宙展
期間 平成29年7月29日(土)~8月31日(木)
開館時間/午前10:00~午後5:00(入館午後4:30まで)
第1会場/あぶくま洞天地人館
第2会場/田村市・星の村天文台
入場料/高校生以上:400円 中学生以下:無料
[あぶくま洞入洞券半券で半額]販売場所/天地人館
協力:国立極地研究所

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