2020年12月21日月曜日

コロナ禍の日光下駄山本政史の挑戦.Vol004

コロナ禍で、全ての観光産業が打撃を受けています。ここ日光も同じです。日光下駄山本政史は、木彫りの里センターで毎日実演販売をしていますので、お客様の動向は身近に感じるでしょう。私のサイト手仕事専科にご注文となります。2カ月~3カ月先待ちでお届けできるのですが、奥様と二人で対応しています。それでも殆どの工程を山本政史さんが作り、奥様は時折に草履部分を担当しています。団体のお客様が減りましたが、それだけではありません。日光下駄は手作りであることから高額と言えるでしょうか。1客3万円~5万円程になります。一般的な木綿の鼻緒で生成りの竹皮、二枚歯だと28,000円程になります。それに好みの染竹皮(8,000円)、台木を焼き(1,000円)、鼻緒を印伝(10,000円)などにすると47,000円となります。日光下駄は拘りの方が求めます。嘗て昭和の宰相吉田茂は、下駄は日光下駄しか履きませんでした。手仕事専科の「和美との生活」は、拘りです。価格が安いから、ブームだからが、理由ではありません。日光下駄が好きだからです。日光下駄の伝統からの機能性の素晴らしさに惚れ込んだ方が、お求めになるのです。

今回山本政史さんから、お電話がありました。今回ブームとなっている鬼滅の刃で着られている炭次郎の柄、彌豆子の柄を鼻緒に使って作ってはどうかと言います。私達の知る柄の和名は、「緑と黒の市松模様」「ピンクの麻の葉模様」「オレンジと青の亀甲模様」です。果たして彼のアイデアが、活きるかどうか。楽しみです。鬼滅の刃は、興行収入が300億円を超えるという人気アニメです。二人の柄を使ったグッズが流行りと聞きます。今回作った日光ぞうり下駄は、柳の下の泥鰌二匹目となるでしょうか。

日光下駄山本政史
オレンジと青の亀甲
ピンクの麻の葉
緑と黒の市松
---------------------------------------------------------------------------------
下駄の履き方は、踵から着地するように履くのがコツです。親指から、体重をかけてつんのめるように履きますと台木の前側が減りますし、鼻緒が伸びてしまいます。鼻緒は、指で挟んで引っかけるように履くのが良いそうです。今回の鼻緒は、スッキリとしたぞうり型の形に古来からの和模様の市松、麻の葉、亀甲ですが、似合っております。踵が一段下がっており、土踏まずに刺激を与えることから、また、足指で引っかけて履くのがコツですので、姿勢もよくなり、健康的な履物です。
---------------------------------------------------------------------------------
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

萩田紀之の世界.鈴鹿サーキットのパレード.Vol003

 こちらの作品を拝見した時に鳥肌が立ちました。萩田紀之の世界としてご紹介していますが、彼のストイックな性格からか、スタートすると根詰めて完了まで一気に走ります。3週間で完成したと話します。勿論、毎日ではありませんが、数点の作品にパラレルで取り掛ります。彼は、慎重なのでしょうか、途中で切り絵が失敗することを恐れています。99%完成しても最後の一刀で失敗した場合に全てが、振出しに戻ってしまいます。この度の鈴鹿サーキットの優勝パレード(仮称)は、素晴らしい出来になりました。クラシックなベンツ(gullwing_300sl)に乗るVの字を掲げるL.Hamiltonの得意げなポーズと運転する方の慎重な趣とのシルエットが、目に浮かびます。

萩田紀之の話から、L.Hamiltonの分厚い胸板や筋肉隆々の腕や運転される方の表情を黒の線と色彩で表現する難しさを話していました。同じくホイールの薄青い金属色も工夫があります。金属の光沢は、難しいといいます。同じく、ヘッドライトも実際は、クリアに見えているわけではありませんが、黒の線とで硝子の透明感を表現しています。全体の構図から、遠景の観客席の上部は、カットしていますが、バランス的に安定して納まっています。コース壁前の芝生の美しい緑も遠景となります。私には、素晴らしい作品です。朝日TV人生の楽園以降引き続き、御注文が殺到していますが、彼は、アマチュア、趣味と言いながらも新しい作家としてのプロの道に入っています。彼の作品に取り組む姿勢と半端なもの(作品)を良しとしないストイックな性格が、導いているのかと思います。写真から、作品をご紹介します。

我流趣味の切り絵作家萩田紀之 http://tesigotosenka.com/garyukiriehagitanoriyuki.html

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年12月9日水曜日

ピークを越えた網代編手提巻手(2分幅).(有)宮本工芸.Vol001

 手仕事専科での一番人気は(有)宮本工芸です。今でも思い出に残ることは、NHK美の壺でのご紹介です。2011年11月25日のメールを開けると網代編手提巻手のご注文が、数件入っていました。当時でもひとつが、162,000円もするものです。一桁違う金額に目を疑いましたが、紛れもないご注文でした。それからの1か月で200万円にもなる金額でした。手仕事専科のwebをアップしてから、1年半年後のことでした。その後も人気番組だったことから、再放送が3回程も為されて、私だけでも70件を超えるご注文、当初は、半年先の出来上がりで受けましたが、直ぐに2年、3年先となり、最終的には、6年以上でご注文を受けた次第です。金額も途中途中で原材料の関係から、220,000円になりました。

通常は、2分5厘幅の網代編手提巻手が主流なのですが、TVでご紹介されたものは、2部幅でした。お客様は金額ではありません、魅せられたその同じものがご希望になります。当サイトでは、特殊な手篭になりますが、2分幅の物が、殆どでした。2分5厘幅の物は、それほどに原材料が難しいわけではありませんが、2分幅になると丈の長い山葡萄皮が、必要となります。途中で継ぎ足すことはしませんので、約1.3倍の長さの物が必要です。その長さになると数が限られます。当初のご注文からは随分と過ぎて、今は2014年のご注文の方々のものが出来上がりつつあります。それでも6年が過ぎています。当初は、70件もあったご注文ですが、長引くとキャンセルの連絡が入ります。ご年齢やお体の健康から、受取れるかしらとなるからです。また、中にはキャンセルのご連絡をくれる方は良いのですが、出来上がりのご連絡をすると「他で求めました。」との返答から、キャンセルとなる方もあります。

網代編手提巻手(2分幅)
¥220,000
 横33cm×巾12cm×高25cm
 材 山ぶどう(2分巾)
 ■商品コード T-15019■
 
注文(メール)
三上徳仁氏

6年も待たせているわけですから、致し方ありません。それが、NHKBS美の壺の再放送も無くなり、追加のご注文も途絶えるようになり、現在は、10件ほどのお客様を残すばかりとなりました。ご注文の確認でお手紙を出し、ご購入の確認をしていますが、一山越えた印象から安堵しています。

当時のNHKBS美の壺の画像をご紹介します。ご覧ください。作りては、当時よりも10年熟練度が増した「三上徳仁氏」です。素晴らしい熟練の方です。和製ルイヴィトンですが、それにしても安すぎる手篭です。

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年12月7日月曜日

人気沸騰の「赤べこ」-荒井工芸所.Vol001

  手仕事専科には、会津の伝統的な玩具「赤べこ」があります。荒井工芸所で作られています。  

赤べこ 5種類
(小)(大)(7寸)(8寸)(一尺)

万両べこ 5種類 
黄金べこ 一尺
柿渋べこ
会津の赤べこの縁起には、このようにあります。会津地方では牛のことを「べこ」と呼んでおります。赤べこは、今から約350年ほど前、時の鶴ケ城主蒲生氏郷公が藩中無益の武士に生計の道を与えるため、京都からその道の職人を招き製作技術を習得させ副業奨励を図ったものと云い伝えられます。「赤色にて表現せる牛は、この地方の特産にして、今より千二百有余年程前会津柳津円蔵寺建立の際巨大なる材木運搬に使役された牛馬が嶮路の為数多く倒れました。その内最後まで働き通したのが赤色の牛と言い伝えられております。その赤色の牛にあやかる様、古来より子供の誕生には、「べこ」の如く重荷に耐えて壮健であれと赤べこを備えてお祝いし、また、七夕の伝説、牽牛、織女がこれに乗ってくると言われ、福満虚空の福牛、厄病徐の玩具として親しまれ愛玩されて参りました。」
今年は、会津の赤べこ制作に異変が生じています。(有)荒井工芸所では、例年のご注文を想定して、多くの準備をしていたのですが、もう既に年内の製造は間に合わないといいます。例年ですと正月にかけて、初詣や旅行先で縁起の干支「丑」を求めるのでしょうが、巷では、第三派が来ているとしています。コロナ禍から、不要不急の外出を控えなければなりません。例年ですとクリスマス商戦となり、賑わう時期ですが、その正月の縁起物に「赤べこ」になっているのでしょう。例年と違ったご注文にてんてこ舞いですが、嬉しい悲鳴でもあります。

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年12月4日金曜日

干支「丑」の制作に忙しい藤田製陶所

手仕事専科には、いくつもの製陶所が載っています。一番多いのは、下野の焼物、益子焼と小砂焼になります。そして、会津本郷焼、津軽の津軽金山焼、阿久戸焼(下川原焼土人形)になるでしょうか。今年も名物の干支制作に忙しい小砂焼窯元藤田製陶所をご紹介します。

小砂焼窯元は、現在六代目藤田眞一さんが、当主になりますが、息子さんも確りと後を継がれて、藤田製陶所は盤石に思われます。 昨年の干支の丑は少し形を変えられました。藤田さんの話すのには、形を変えた意図がありました。「今年は新型コロナ禍で焼き物販売にも大きな影響が出ました。来年は皆さんが明るく暮らせるようにとの願いを込め、ウシの顔を上向きにしました」と言います。干支「丑」をご紹介いたします。

小砂焼窯元「藤田製陶所」

干支「うし」金結晶・黒・鉄赤
 ¥2,200
 長13cm×巾5cm×h7cm

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年11月21日土曜日

萩田紀之の世界-VoL002

 手仕事専科の工房・我流趣味の切り絵作家萩田紀之。先の朝日TVの人生の楽園にご紹介されて、原画制作のご注文が、殺到しました。その放送から彼の作る切り絵に魅せられた方々が、ご自分の持つ思い出の写真を切り絵にとご注文となりました。多くは、ご自分の栄えある画像です。お祭りの山車の先頭に立つ方や鈴鹿サーキットの優勝パレード、思い出の地北海道の風景、そして、この度完成したご家族の記念写真でした。

ご家族の記念写真は、なかなか難しい。特に顔の表情を切り絵で表すわけですが、その面取りがコツになります。同時に人物の被服の色と影となる陰影の表現です。驚くほどの完成度でした。彼は、この度の放送で十数枚のご注文となりましたが、趣味の筈が仕事になってしまいました。私には、多くの手仕事の方々を知りますが、趣味の方と職人とは異なります。販売する人としての私は、お客様の満足度にフォーカスします。作り手には真摯な取り組みが必須ですが、作品の完成度と価格に具現化される価値です。趣味の方も職人の方も共に双方にプラスとマイナスの事象があります。奥三島の工房間方のマタタビの米研ぎ笊は、趣味の延長状の作品です。趣味の切り絵作家萩田紀之も趣味の延長上にあります。職人はその技能と完成度に責任が必ず伴いますが、趣味であっても同様の責任が伴うと思います。趣味でスタートした萩田紀之氏ですが、職人の域に近づいたのかと思います。この度の作品をご紹介します。その素晴らしさをご覧ください。

我流趣味の切り絵作家萩田紀之 http://tesigotosenka.com/garyukiriehagitanoriyuki.html

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年10月28日水曜日

温もりの季節到来.羅布麻からつくるミラクルロール.斎藤産業Vol.001

 手仕事専科には、いまNHK朝のTVドラマで「エール」で有名な”川俣”のシルクを取扱っています。明治時代には殖産興業として絹製品が海外に横浜から、輸出されていました。当時を振り返ると「横浜シルク」として知られていました。それは、川俣で製造された絹織物でした。その後に海外の主に東南アジアの国々に押されて、生産は大きく落ち込みました。それでも幾つかの機織りの工場が、世界最薄の絹という技術革新やシルクを使った製品の開発で生き残ってきました。世界一薄くてしなやかな先染絹織物「フェアリー・フェザー(妖精の羽)」は、髪の毛の太さ(約50デニール)の約6分の1(8デニール)という超極細絹糸が使われています。

毎年秋になると斎藤産業のミラクルロールのご注文が、続きます。ミラクルロールは、齋藤産業が、独自に県機関と提携して開発した素材による織物です。野生繊維の王様と言われる「羅布麻」のもつ、綿の柔らかさ、麻の通気性、抗菌性。そして、独特の光沢、肌に優しい保温性と吸湿性・放湿性をもつ絹とで織りあげられています。「ミラクルロール」は、これら「羅布麻」と「絹」のもつ自然素材の特徴を生かし、インナーウェアに欠かせない快適性を追求しました。

3月には、ミラクルロールのマスクの需要が、起こりました。1か月以上お待たせいたしましたが、従業員達が結束して対応にあたり、数週間でお届けすることが出来ました。モノづくりの人々の心根を見る思いがしました。画像でご紹介いたします。

斎藤産業 http://tesigotosenka.com/miracleroll.html 

5色草木染マフラー(左から⇒右)
・クリスマスローズ・山桃・花没薬(紫・ピンク)・桜
 構成 シルク 96% ポリウレタン  4%
 
[お腹・腰](ベリー) 婦人・紳士兼用
ひざ・ふくらはぎ兼用
冬暖かい、お肌に優しい絹素材
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年10月18日日曜日

萩田紀之の世界-Vol001

 先日、我流趣味の切り絵作家萩田紀之氏より、ご注文の「めん羊牧場の丘」が出来上がりましたとの連絡(メッセンジャー)が入りました。この作品は、先に朝日TVの「人生の楽園」で9/26(土曜日)18時からTV放映された際にご注文を頂戴したものでした。彼は照れることなくTV映りが良く、彼の持ち味が良くご紹介されていました。昨年の暮れに彼の切り絵を「くるる」の展示で知り、その芸術的価値を知りました。ご連絡を取りそれから通販でのご紹介の運びとなりました。趣味の世界ですので、ご注文が多くては困るとも仰られていましたが、今回のTV放映では10数件のご注文となっています。すべて完成しお渡しできるには、1年以上はかかることになるでしょうか。このご注文は原作が既にあり、同じく内容で切り絵とする第2原画というカテゴリーになります。当初は、完成納期は12月末と言って居られましたが、3週間かかりましたと言いながら、早くに完成しました。

彼の言うのには、作品としては第2原画の方が、良く出来るといいます。というのは、原画制作では、その構図や色彩のバランスなど全てが創作となります。随分と試行錯誤しそれらのことを考えながらすべての線をフリーハンドで描きカットして作りますので、時間もかかりカットや諸々が拙い時もあり始めからやり直しとなることもあります。大変な作業と言えますが、第2原画では、カットや色彩の確認だけになります。勿論カットも上手にできますし、原画制作では上手くゆかなかった点も改良されています。その意味では、作品の出来としては第2原画が勝るわけです。

町中交流館「くるる」で待ち合わせて、作品を拝見しました。そこには、TV放映でお客様として映っておられた「キッチンカー」の正木さんも居られました。萩田紀之氏から作品を受け取り拝見しました。間近に見る作品は、まさに仄々とした手仕事品でした。作品は横47cm縦37cmの朱色の額に納まり、優れた切り絵です。風景の中を覗き込むと一筆一筆という表現が妥当かどうか分かりませんが、萩田氏の制作中の思いや気持ちを想像しながら見ることが出来ました。この風景は、彼が直接写真に撮ったものを切り絵にしたといいます。北海道は、随分と奥様と旅行をなされているようで、詳しく説明してくれました。

私が「羊の姿が良いですね。」と言うと「豚に見られないで良かった。」と笑います。サフォーク種という肉用種の頭の黒い羊だそうです。草を食む姿が、長閑な羊の牧場を思わせます。樹木が沢山見られましたが、構成上バランスから幹を白く抜くことになるが、実際は黒い樹木だといいます。白樺もあるので白い幹もあるけれどもといいます。樹形からシベリアシーダかと思うけれども。遠くの牧場の丘と空との境に1本の樹形が見られます。内地では、一本杉や二本杉、三本杉などの地名があり、名字などもあります。私のいた津軽には、それがありました。萩田氏の話では、昔は、広大な開拓の地北海道ではその丘の上の「一本の木」が目印になっていたといいます。北海道大空町のメルヘンの丘や美瑛のケンとメリーの木、セブンスターの木など、北海道には沢山あるようです。

我流趣味の切り絵作家萩田紀之 http://tesigotosenka.com/garyukiriehagitanoriyuki.html

完成した「めん羊牧場の丘
めん羊牧場の丘
草を食むめん羊の群れ
サフォーク種の羊
頭が黒いのが特徴です。
めん羊達と丘の面を表す線が巧みです。
白樺ではないが北海道らしい樹形
丘の上の目印となる樹形
カフェ・サークルで
我流趣味の切り絵作家萩田紀之
奥に萩田紀之氏の作品が展示されています。

下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年9月7日月曜日

最後の職人-雄勝硯Vol004

先程、今朝の写真撮りの話をしました。
手仕事専科では長年雄勝硯開和堂硯舗山崎勝をご紹介しています。
先に雄勝硯生産販売協同組合に事務局長の千葉隆志氏を訪ねいろいろな話を伺いました。
雄勝硯生産販売協同組合として長年実績のある組合ですが、組合の商品を現在雄勝で作られている樋口昭一氏は最後の職人になると言います。樋口氏は被災から雄勝町を離れています。そして週に3日程雄勝に来て硯を作られています。
これ程までに雄勝硯が衰退しているのかと驚きでした。

私の知る開和堂硯舗の山崎勝氏もその最後の職人のひとりです。
山崎勝さんは、震災でお母様と奥様を亡くされています。もう随分と御高齢になられています。目の前で硯を彫って見せてくれましたが、黒色硬質粘板岩の雄勝玄昌石は、程よく削られてゆきます。あの美しい硯は職人の長年の技能によります。
被災後は仙台市近くの太子堂に住む娘さんご一家に身を寄せ、小さな工房で作り続けていました。最近やっと落着いて雄勝町に戻りましたが、デパートの実演販売で雄勝硯をつくり続けています。
私の手仕事専科で雄勝硯の「最後の職人」の商品をご紹介することになります。

「最後の職人」の響きは、言葉になりません。
致し方ないのでしょうか。写真撮りをしながら、何が何でも多くの方々に雄勝硯の良さを知り使って頂きたいと思いました。
雄勝硯は、雄勝玄昌石は、美しい黒色硬質粘板岩です。
それを室町には硯として、今は更にTABLE WARE、CRAFTとして、商品化しています。
私の矜持は、雄勝玄昌石、雄勝硯を使い続ける拘りだけだと思いました。
その伊達家の歴史と綿々と作り続けた雄勝の石工職人、グローバリズムという価格一辺倒の物の持つ本質の価値に重きを置かない生き方ではありません。
伝統を生きるとは、「生き方」の矜持です。
それが「和美との生活」です。
開和堂硯舗山崎勝
・天然石共蓋付硯四二寸 松彫¥10,000
 サイズ 横2寸×縦4寸 
■商品コードOT-09107■

注文(メール
樋口昭和堂 樋口昭一氏
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

雄勝石の盛付の美しさ-雄勝硯.Vol003

昨日今日と雄勝硯の写真撮りを行いました。
既に天然石共蓋硯などの頁は開和堂硯舗山崎勝でご紹介済みですので、これらは雄勝玄昌石をつかったTABLE WAREになります。
石のプレートですね。
写真撮りをして思いましたが、女性陣からみたこの器は、とても使いにくいものだと思います。拘りを持たなければ、使うことは出来ない商品です。
良い点から見て見ましょう。
1.美しいプレートです。
  黒色硬質のきめ細かさで女性の黒髪を彷彿させる艶めかしい印象を持ちました。
2.石板(プレート)であることから、それほど高価なものではありません。
  石を彫る作業が伴いますが、いろいろなバリエーションを持つことが出来ます。
3.雄勝硯の歴史は、室町時代には始まっています。
  そして、伊達家の直轄となって保護された歴史を持ちます。
マイナスの面
1.ナイフやフォークが使えない。
  石面が、傷ついてしまうために箸だけになります。
2.若干重たく、使う場合にはそれなりの使い方が伴います。

写真撮りをしていて、その美しさに魅せられてしまいました。
機能性ではなく雄勝石のプレートにこだわりたいと思います。
盛り付けの美しさを写真からご覧ください。
手仕事専科    http://tesigotosenka.com
開和堂硯舗山崎勝 http://tesigotosenka.com/ogatusuzuri.html
雄勝硯生産販売協同組合(2週間程先のアップ予定)
-----------------------------------------
雄勝硯の歴史は大変古く、室町時代初期に遡ると言われています。江戸時代の初めには、牡鹿半島の遠島(とおじま)へシカ狩りに来た伊達政宗に、硯を二面を献上して、いたく称賛され、褒美を授かったことが伝えられています。
また伊達家の二代目忠宗もその巧みな技に感服して、硯師を伊達藩に召し抱え、硯の原料が採れる山を「お止め山(お留山)」として、一般の者が石を採ることを許さなかったと言われています。
このように雄勝硯は応永の昔より名硯として賞美され、以来600年の歴史と伝統を誇り、営々として命脈を保ち続け、依然昔ながらの手作りの製法により、硯工人の腕ひとつ、呼吸ひとつで、丹念に彫り上げられています。
-----------------------------------------
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年9月5日土曜日

雄勝玄昌石のTABLE WARE-雄勝硯Vol.002

昨日は、手仕事専科四季風景ブログで雄勝硯を訪ねたことを記しました。
自然の営みは人知を超えるものです。
雄勝町の町内のナビが、使えませんでした。
被災前の道路と新しく造成された大規模防潮堤内の現在の道路が全く違うからです。
この大規模防潮堤と高台に家々の並ぶ景観は私にはショックでした。
大自然の恐ろしさから、人間の英知はこのような景観になるのでしょうか。
自然と共生する英知は異なると思うのですが、悲しい景観です。

手仕事専科には開和堂硯舗山崎勝があります。
お取引をして既に7、8年になるでしょうか。雄勝硯のお取扱いのwebsiteが少ないことから人気です。天然石共蓋の硯が得意です。年に幾度も全国のデパートの実演販売で出張しています。東京や大阪広島などですが、私の訪ねた今回も京都のデパートに出張中で会えませんでした。
雄勝玄昌石は地質学的には2~3億年前の地層に属する黒色硬質粘板岩です。光沢・粒子の均質さに優れています。その純黒の色合いと、圧縮・曲げに強く、吸水率が低いために科学的作用や長い年月にも変質しないという特色を持つと言われます。
硯からはその均質の粒子等はわかります。
しかし、その純黒の石肌は、いつまでも見飽きない優雅さがあり、柔らかな黒髪を思わせる女性美のようです。TABLE WAREに紹介することが目的でしたが、その美しさは想像以上でした。
手仕事専科でご紹介できることに嬉しく思いました。
開和堂硯舗 山崎勝 http://tesigotosenka.com/ogatusuzuri.html
平皿270角 
TW-FS270 ¥8,000
注文
箸置き丸型5個セット 
TW-HM5 ¥5,000
注文
お香立てコースター90角 
CR-001 ¥1,500
注文
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ

2020年8月30日日曜日

「モダン」と「粋」レトロの竹芸-無心庵vol.003

竹製品では、大田原の地に「無心庵-ちくげい工房斎藤正光」があります。
手仕事専科では、オープン当初より、ご紹介販売をしています。
職人でありながら、websiteにも精通しているスーパー職人です。

以前より、「無心庵」頁メンテナンスが課題でしたので、コロナ禍のこの機会に行いました。以前から、レトロな商品だとは理解していましたが、今どきの若者にはどうだろうかと疑念を持っていました。
斎藤さんよりも少し若手の私から見ると、古い感性の商品ばかりで「Question」でした。
しかし今見る商品は、骨董品に該当する艶と照りと拘りの機能性を持つ商品でした。
斎藤正光さん自身が、「昭和の職人」です。
竹芸に愛着を持ち続ける「昭和の職人」。
彼の作るものは、モダンなものというよりも「レトロ」です。
昭和のレトロは、現代にあっては、「モダン」であり「粋」です。
今、自信をもってご紹介します。
竹芸の「モダン」で「粋」な「昭和のレトロ」の竹芸です。
この良さが、今の若い人達に十分理解されるものと思います。
玄関口にリビングに書斎に素敵な空間を演出してくれるものと思います。
無心庵 ちくげい工房斎藤正光 http://tesigotosenka.com/musinan.html
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
   
装飾万年筆スズ¥180,000
 竹の種類「スズタケ」
 本体「プラチナ万年筆18k」
■商品コード S-28080■


注文(メール)
網代ジッポ1¥30,000
 竹の種類「真竹」
 本体材質「革」
■商品コード S-28191-1■

注文(メール)
蕎麦うどん笊22¥6,000
 竹の種類「スズ竹」
 φ21cm 26cm 30cm
■商品コード S-28188-22■

注文(メール)
竹篭35(脱衣篭)要御見積
 竹の種類「真竹」
■商品コード S-28221-35■

注文(メール)
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 ■伝統的食品のブログ