2020年10月28日水曜日

温もりの季節到来.羅布麻からつくるミラクルロール.斎藤産業Vol.001

 手仕事専科には、いまNHK朝のTVドラマで「エール」で有名な”川俣”のシルクを取扱っています。明治時代には殖産興業として絹製品が海外に横浜から、輸出されていました。当時を振り返ると「横浜シルク」として知られていました。それは、川俣で製造された絹織物でした。その後に海外の主に東南アジアの国々に押されて、生産は大きく落ち込みました。それでも幾つかの機織りの工場が、世界最薄の絹という技術革新やシルクを使った製品の開発で生き残ってきました。世界一薄くてしなやかな先染絹織物「フェアリー・フェザー(妖精の羽)」は、髪の毛の太さ(約50デニール)の約6分の1(8デニール)という超極細絹糸が使われています。

毎年秋になると斎藤産業のミラクルロールのご注文が、続きます。ミラクルロールは、齋藤産業が、独自に県機関と提携して開発した素材による織物です。野生繊維の王様と言われる「羅布麻」のもつ、綿の柔らかさ、麻の通気性、抗菌性。そして、独特の光沢、肌に優しい保温性と吸湿性・放湿性をもつ絹とで織りあげられています。「ミラクルロール」は、これら「羅布麻」と「絹」のもつ自然素材の特徴を生かし、インナーウェアに欠かせない快適性を追求しました。

3月には、ミラクルロールのマスクの需要が、起こりました。1か月以上お待たせいたしましたが、従業員達が結束して対応にあたり、数週間でお届けすることが出来ました。モノづくりの人々の心根を見る思いがしました。画像でご紹介いたします。

斎藤産業 http://tesigotosenka.com/miracleroll.html 

5色草木染マフラー(左から⇒右)
・クリスマスローズ・山桃・花没薬(紫・ピンク)・桜
 構成 シルク 96% ポリウレタン  4%
 
[お腹・腰](ベリー) 婦人・紳士兼用
ひざ・ふくらはぎ兼用
冬暖かい、お肌に優しい絹素材
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2020年10月18日日曜日

萩田紀之の世界-Vol001

 先日、我流趣味の切り絵作家萩田紀之氏より、ご注文の「めん羊牧場の丘」が出来上がりましたとの連絡(メッセンジャー)が入りました。この作品は、先に朝日TVの「人生の楽園」で9/26(土曜日)18時からTV放映された際にご注文を頂戴したものでした。彼は照れることなくTV映りが良く、彼の持ち味が良くご紹介されていました。昨年の暮れに彼の切り絵を「くるる」の展示で知り、その芸術的価値を知りました。ご連絡を取りそれから通販でのご紹介の運びとなりました。趣味の世界ですので、ご注文が多くては困るとも仰られていましたが、今回のTV放映では10数件のご注文となっています。すべて完成しお渡しできるには、1年以上はかかることになるでしょうか。このご注文は原作が既にあり、同じく内容で切り絵とする第2原画というカテゴリーになります。当初は、完成納期は12月末と言って居られましたが、3週間かかりましたと言いながら、早くに完成しました。

彼の言うのには、作品としては第2原画の方が、良く出来るといいます。というのは、原画制作では、その構図や色彩のバランスなど全てが創作となります。随分と試行錯誤しそれらのことを考えながらすべての線をフリーハンドで描きカットして作りますので、時間もかかりカットや諸々が拙い時もあり始めからやり直しとなることもあります。大変な作業と言えますが、第2原画では、カットや色彩の確認だけになります。勿論カットも上手にできますし、原画制作では上手くゆかなかった点も改良されています。その意味では、作品の出来としては第2原画が勝るわけです。

町中交流館「くるる」で待ち合わせて、作品を拝見しました。そこには、TV放映でお客様として映っておられた「キッチンカー」の正木さんも居られました。萩田紀之氏から作品を受け取り拝見しました。間近に見る作品は、まさに仄々とした手仕事品でした。作品は横47cm縦37cmの朱色の額に納まり、優れた切り絵です。風景の中を覗き込むと一筆一筆という表現が妥当かどうか分かりませんが、萩田氏の制作中の思いや気持ちを想像しながら見ることが出来ました。この風景は、彼が直接写真に撮ったものを切り絵にしたといいます。北海道は、随分と奥様と旅行をなされているようで、詳しく説明してくれました。

私が「羊の姿が良いですね。」と言うと「豚に見られないで良かった。」と笑います。サフォーク種という肉用種の頭の黒い羊だそうです。草を食む姿が、長閑な羊の牧場を思わせます。樹木が沢山見られましたが、構成上バランスから幹を白く抜くことになるが、実際は黒い樹木だといいます。白樺もあるので白い幹もあるけれどもといいます。樹形からシベリアシーダかと思うけれども。遠くの牧場の丘と空との境に1本の樹形が見られます。内地では、一本杉や二本杉、三本杉などの地名があり、名字などもあります。私のいた津軽には、それがありました。萩田氏の話では、昔は、広大な開拓の地北海道ではその丘の上の「一本の木」が目印になっていたといいます。北海道大空町のメルヘンの丘や美瑛のケンとメリーの木、セブンスターの木など、北海道には沢山あるようです。

我流趣味の切り絵作家萩田紀之 http://tesigotosenka.com/garyukiriehagitanoriyuki.html

完成した「めん羊牧場の丘
めん羊牧場の丘
草を食むめん羊の群れ
サフォーク種の羊
頭が黒いのが特徴です。
めん羊達と丘の面を表す線が巧みです。
白樺ではないが北海道らしい樹形
丘の上の目印となる樹形
カフェ・サークルで
我流趣味の切り絵作家萩田紀之
奥に萩田紀之氏の作品が展示されています。

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