先日、我流趣味の切り絵作家萩田紀之氏より、ご注文の「めん羊牧場の丘」が出来上がりましたとの連絡(メッセンジャー)が入りました。この作品は、先に朝日TVの「人生の楽園」で9/26(土曜日)18時からTV放映された際にご注文を頂戴したものでした。彼は照れることなくTV映りが良く、彼の持ち味が良くご紹介されていました。昨年の暮れに彼の切り絵を「くるる」の展示で知り、その芸術的価値を知りました。ご連絡を取りそれから通販でのご紹介の運びとなりました。趣味の世界ですので、ご注文が多くては困るとも仰られていましたが、今回のTV放映では10数件のご注文となっています。すべて完成しお渡しできるには、1年以上はかかることになるでしょうか。このご注文は原作が既にあり、同じく内容で切り絵とする第2原画というカテゴリーになります。当初は、完成納期は12月末と言って居られましたが、3週間かかりましたと言いながら、早くに完成しました。
彼の言うのには、作品としては第2原画の方が、良く出来るといいます。というのは、原画制作では、その構図や色彩のバランスなど全てが創作となります。随分と試行錯誤しそれらのことを考えながらすべての線をフリーハンドで描きカットして作りますので、時間もかかりカットや諸々が拙い時もあり始めからやり直しとなることもあります。大変な作業と言えますが、第2原画では、カットや色彩の確認だけになります。勿論カットも上手にできますし、原画制作では上手くゆかなかった点も改良されています。その意味では、作品の出来としては第2原画が勝るわけです。
町中交流館「くるる」で待ち合わせて、作品を拝見しました。そこには、TV放映でお客様として映っておられた「キッチンカー」の正木さんも居られました。萩田紀之氏から作品を受け取り拝見しました。間近に見る作品は、まさに仄々とした手仕事品でした。作品は横47cm縦37cmの朱色の額に納まり、優れた切り絵です。風景の中を覗き込むと一筆一筆という表現が妥当かどうか分かりませんが、萩田氏の制作中の思いや気持ちを想像しながら見ることが出来ました。この風景は、彼が直接写真に撮ったものを切り絵にしたといいます。北海道は、随分と奥様と旅行をなされているようで、詳しく説明してくれました。
私が「羊の姿が良いですね。」と言うと「豚に見られないで良かった。」と笑います。サフォーク種という肉用種の頭の黒い羊だそうです。草を食む姿が、長閑な羊の牧場を思わせます。樹木が沢山見られましたが、構成上バランスから幹を白く抜くことになるが、実際は黒い樹木だといいます。白樺もあるので白い幹もあるけれどもといいます。樹形からシベリアシーダかと思うけれども。遠くの牧場の丘と空との境に1本の樹形が見られます。内地では、一本杉や二本杉、三本杉などの地名があり、名字などもあります。私のいた津軽には、それがありました。萩田氏の話では、昔は、広大な開拓の地北海道ではその丘の上の「一本の木」が目印になっていたといいます。北海道大空町のメルヘンの丘や美瑛のケンとメリーの木、セブンスターの木など、北海道には沢山あるようです。
我流趣味の切り絵作家萩田紀之 http://tesigotosenka.com/garyukiriehagitanoriyuki.html
完成した「めん羊牧場の丘」 |
めん羊牧場の丘 |
草を食むめん羊の群れ |
サフォーク種の羊 頭が黒いのが特徴です。 |
めん羊達と丘の面を表す線が巧みです。 |
白樺ではないが北海道らしい樹形 |
丘の上の目印となる樹形 |
カフェ・サークルで 我流趣味の切り絵作家萩田紀之氏 奥に萩田紀之氏の作品が展示されています。 |
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