手仕事専科には、会津の伝統的な玩具「赤べこ」があります。荒井工芸所で作られています。
赤べこ 5種類 (小)(大)(7寸)(8寸)(一尺) |
万両べこ 5種類 |
黄金べこ 一尺 |
柿渋べこ |
会津の赤べこの縁起には、このようにあります。会津地方では牛のことを「べこ」と呼んでおります。赤べこは、今から約350年ほど前、時の鶴ケ城主蒲生氏郷公が藩中無益の武士に生計の道を与えるため、京都からその道の職人を招き製作技術を習得させ副業奨励を図ったものと云い伝えられます。「赤色にて表現せる牛は、この地方の特産にして、今より千二百有余年程前会津柳津円蔵寺建立の際巨大なる材木運搬に使役された牛馬が嶮路の為数多く倒れました。その内最後まで働き通したのが赤色の牛と言い伝えられております。その赤色の牛にあやかる様、古来より子供の誕生には、「べこ」の如く重荷に耐えて壮健であれと赤べこを備えてお祝いし、また、七夕の伝説、牽牛、織女がこれに乗ってくると言われ、福満虚空の福牛、厄病徐の玩具として親しまれ愛玩されて参りました。」
今年は、会津の赤べこ制作に異変が生じています。(有)荒井工芸所では、例年のご注文を想定して、多くの準備をしていたのですが、もう既に年内の製造は間に合わないといいます。例年ですと正月にかけて、初詣や旅行先で縁起の干支「丑」を求めるのでしょうが、巷では、第三派が来ているとしています。コロナ禍から、不要不急の外出を控えなければなりません。例年ですとクリスマス商戦となり、賑わう時期ですが、その正月の縁起物に「赤べこ」になっているのでしょう。例年と違ったご注文にてんてこ舞いですが、嬉しい悲鳴でもあります。
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