いつもながら、会津木綿見本帳は、人気です。50種類の会津木綿を横18.5cm×縦6.5cmに切取り、束ねたものですが、会津木綿から、和雑貨を作られる方には、重宝です。
今朝ほど、山重 山田木綿織元の山田悦史社長に縞模様のことを教えていただきました。織物の基本は、整経になります。縦糸と横糸で織る訳ですが、縦糸はおよそ350m、それに横糸をシャトルで30万回往復して編上げます。縦糸は37cmの幅になるのですが、凡そ864本と言います。いろいろな縞柄によって、縦糸を準備するのですが、それが一番大変だと言います。自染めもするのですが、現在は、他の糸染め工場より、染め上げた糸を仕入れます。それが、先方の都合から遅れたり廃版となってしまい、予定通りに揃わずに織り上げられません。横糸はシャトルに巻き取り、1cm織上がるのに18本~20本となり、300mですので、30万回往復すると言います。ここにポピュラーな鰹縞・品番610番ですが、4種類の柄で織上がります。一番濃い青縞が38本×6回、次が36本×6回、更に36本×6回、最後に一番薄い青が34本×6回です。縞柄は、基本6回の繰返しになるのが、一般的です。幅広の縞のものは、5回~4回の繰り返しです。山田社長に伺うと昔から使われる古い柄も入れると300種類ほど柄があると言いますが、定番としていつも織り上げているのは、約100~200種類だといいます。見本帳は、それらの一般的な柄ものです。お客様のご要望で弊社で準備しておりますが、縞柄の見本(設計図)があるのですが、縞帳と言います。次回、その縞帳を見せていただこうと思います。秘伝になるでしょう。
この度、会津木綿見本帳ほ版が、準備出来ました。1柄1柄と揃えてゆくとその縞柄が、輝いて見えてきました。山田木綿織元の先輩方が、苦労して作ったデザイン・意匠だと思うと愛おしくなってきました。ご覧ください。
会津木綿見本帳ほ版 |
縞612番 |
縞810番(フジ色) |