2018年3月26日月曜日

私の宝物--子どもの頃にみた世界(三浦麻梨乃の銅版画)

手仕事専科には、美術工芸の部門があります。
その中で銅版画家三浦麻梨乃さんの作品を紹介しています。
web上では、昨年からのご紹介になりますが、とても素敵な作品が並んでいます。
彼女の銅版画のテーマは、「ささやかな幸せ」です。
それを小動物や草花に重ねて「小さな物語」を描いています。
---「私は、動物のしぐさや表情に癒され、勇気づけられもします。気づかぬほどに自然に繰り返す営みの中に大切なものがあると、そっと癒してくれるのです。銅版画の小さな画面は小動物のぬくもりを表現するのにとても相性がよいと感じています。」---

私は、三浦麻梨乃の世界を10回のシリーズでご紹介しました。
いずれも私が気に入ったテーマです。
彼女は、福島市のご出身です。
福島県庁がある中規模都市ですが、阿武隈川が街をながれ、周囲を大きな山々に囲まれた盆地で、近在の山間の村落の中心的な商業都市です。
そのような環境では、これらの小動物や草花は、ふだんに彼女の周囲に見られたことでしょう。
それが、これらの作品のテーマになりました。
上をむいて
ごったがえる
そらみみ
銅版画家三浦麻梨乃
私は、栃木県那須地方の古くからある東山道の伊王野村(当時)という宿場町の近くに生まれ育ちました。明治初期に富山県砺波地方から、移住してきた足軽の家系です。
父の代に砺波地方に訪ね、八田藤四郎という家系図を寺の古文書でみつけたといいます。
私のルーツは、富山人です。
大祖父やその兄弟達の人柄や生き様を聴くと「実直で勤勉」なそして、「浄土真宗」という信心深い血の流れを思い知ります。
そんな自分は、彼女の小動物や草花に惹かれます。
実直な祖父母とやさしい両親に見守られて子ども時代を過ごしたからだと思います。
30戸の農村の”なにもない農家”でした。
それも周囲を里山に囲まれ、家の前を合川がながれ、隣家まで500mも離れていました。
小学校では、商家の子どももいました。
「とろくてぼんやりの」私と比べて、「直系の早い子ども」でやはり育ちの違いが、一目瞭然です。
それでもわが家では、居場所があり、自然に囲まれて育ったそれらの時間は、私の宝物です。
小さな頃に見つけた小動物や草花の世界は、毎日を朝から晩まで夢中にさせる驚きの世界でした。
それが、三浦麻梨乃銅版画の世界に画かれています。
60有余年を生きてきて、とうに忘れていた「宝物の世界」です。

先日、会津の凍み餅やもちころの御注文の話を書きました。
80代のご両親へお子様が、戦前の貧しかった頃のひもじい時にご馳走だった「凍み餅・みちころ」をプレゼントする話です。
懐かしい貧しかった頃の味です。
三浦麻梨乃の銅版画は、忘れていた宝物の時間にタイムスリップする「魔法の作品」です。
私の宝物、それは子供の頃にみた世界(三浦麻梨乃の銅版画)です。

手仕事専科 http://tesigotosenka.com
銅版画家三浦麻梨乃 http://www.geocities.jp/hwfhb259/marinomiura.html
農産加工花菜 http://www.geocities.jp/hwfhb259/nousankakouhana.html