2019年5月14日火曜日

「風合い」とは。

手仕事専科では、会津木綿を取扱っています。
かつて、30数社となる製造元は、今では、2社を残すばかりとなりました。

「風合い」とは、何でしょうか。
会津木綿は、明治期(明治35年頃)に創業され、産業発展とともに多くの織元が生まれました。
豊田自動織機は、私達の年代では、誰しもが知る国産の画期的な機織り機です。
豊田佐吉翁の苦労と成功を知らない者は、いないでしょう。
その織機が、今まだ令和の時代になっても働き続けています。
しかし、すでに備品等は、調達できません。
損耗しお釈迦になった織機を解体し、その部品を使います。
その明治に始まる会津木綿の「風合い」は、触れて見なければ、判らないでしょう。
コンピューター制御の最新の機械で織られる高級極細の綿糸の木綿布とは、まったく異なります。
明治、大正、昭和、平成、しすて、令和へと生き続けてきた木綿布です。

「風合い」とは、何でしょうか。
益子焼に代表される陶器と伊万里等の磁器の違いのようにも思います。
益子焼は、美しい磁器には、強度も品格も敵いません。私の知る益子焼の窯元は、「磁器は、大嫌いだ。」と言います。
陶器の益子焼は、磁器には、敵わないからです。
しかし、勝るものがひとつあります。
「風合い」です。
磁器にない独特の「風合い」が、陶器には、あります。
会津木綿の場合にも同じです。
手触りと風合いは、他の美しいシルクや細い綿糸から織られる木綿布とは、異なります。
「ひと」においても同じでしょうか。
工事現場で働く「人夫(にんぷ)」は、超近代的なビルで働く社長連とは、経済力や生活面においても、全てに敵わないでしょう。
しかし、「心」の部分では、如何でしょうか。
どちらが「幸せ感」を満喫しているでしょうか。
それが、ひとの魅力であり、「風合い」です。
「風合い」のある人は、「粋」です。
私は、「風合い」のあるひととして、「粋」に生きて行きたいと思います。
手仕事専科    http://tesigotosenka.com
山田木綿織元   http://tesigotosenka.com/yamajyuaidumomen.html

http://tesigotosenka.com/yamajyuaidumomen.html
山田木綿織元
下野・会津・津軽のブログ」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。株式会社とぴい企画  080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp 
下野・会津・津軽の四季風景 ■下野・会津・津軽の歴史街道 ■和美との生活・和美空間 伝統的食品のブログ