2017年7月25日火曜日

「大麻という農作物」著書の紹介

手仕事専科には、大麻博物館のページがあります。
すでに麻の専門店として知られていますが、この工房とは、長い話になります。

その前に麻との出会いがありました。
野州麻紙工房は、当時栃木県立博物館の学芸部長だった柏村祐司氏よりご紹介をいただきました。大麻草から和紙を漉いている大森芳紀は、若いご夫妻ですばらしい取り組みをしていました。
当時人気のあった坂本竜馬にでてきた岩崎弥太郎の家の古ぼけた壁は、彼の造ったものです。ほかには、納屋というギャラリーをつくられて、麻紙製品の販売や麻のパスタなどの軽食も提供していました。才能あふれる若者でした。

大麻博物館は、那須高原に大麻に関するショップがあるとの情報から、その頃に尋ねたものです。鹿沼産の精麻をつかい、いろいろなアクセサリーや世界中の苧麻の製品を展示販売しています。
大麻博物館は、高安淳一氏が、大麻に対する想いから作られたものです。
出会って驚きでした。
自分の前身は、ホテル勤務ですが、当時のブライダル写真やお客様の写真販売などで、長い付き合いでした。
先代からの付き合いです。
「なんで!?」が、開口一番です。
私もですので、お互い様です。

そんなこんなで大麻博物館とは、7年を超えるお付き合いになりました。
全国広と言えども、博物館は、こちらだけです。
ブレスレット、精麻でひもづくり(小冊子)、祝い大麻飾りなどが、一番人気でしょうか。
そのような高安淳一氏の想いを「大麻という農作物」(大麻博物館著)をまとめました。
日本の大麻は、海外のマリファナやハッシシといった嗜好品とは一線を隔しています。日本文化として、天皇家と大きくかかわってきました。これだけの文化と歴史に裏付けられた大麻草が、同一視されるのかが、分かりません。
大麻草は、有益な植物です。
ぜひ、一度ご覧頂ければと存じます。
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大麻という農作物
「日本人の営みを支えてきた植物とその危機」
定価 2,000円(本体1,852円+税)
大麻博物館 著
(手仕事専科で、販売しています。)
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大麻という農作物
「日本人の営みを支えてきた植物とその危機」
定価 2,000円(本体1,852円+税)
大麻博物館 著
(手仕事専科で、販売しています。)
大麻畑の大麻草
精麻用のものは、密集させます。
精麻(1束)
巾2~3cm×長さ1.9m
これが1本の大麻草からとれる
精麻です。

(え”大麻”!実は栃木が誇る農作物です)
大麻は、「麻」「ヘンプ」などの別称を持つ、アサ科の一年草です。
違法な薬物として認識されることが多いこの植物ですが、日本では、縄文時代の遺跡から大麻の種が見つかるなど、古来より生活に親しまれ、繊維を衣服や縄・釣糸・漁網に、種を食料に、茎を建材に、葉や根を薬用にと幅広い用途で利用してきました。主要な作物であった名残は、「麻」と名がつく多くの地名や人名にも残されています。
また、神道の世界では、その繊維を清めの道具として用い、伊勢神宮のお札は、現在も神宮大麻と呼ばれるなど、日本の伝統文化・生活文化と非常に密接な関わりを持つ「農作物」でした。
しかし、工業化の波に乗り遅れたことや、法律の影響(現在、大麻の栽培には、都道府県知事が発行する大麻取扱者免許が必要です)、違法な薬物というイメージの固定化により、その価値や有用性は忘れ去られ、1950年には国内に約25.000件あった大麻農家が、現在は約40件にまで減少しています。
栃木は、陶酔作用がないよう改良された品種「とちぎしろ」の栽培を現在も続けており、国内生産の約90%を占める大麻の一大産地です。
大麻博物館では、2001年の開館以来、栃木が誇るべき農作物「大麻」に関する様々な情報を発信しています。

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