2017年9月15日金曜日

日展作品に取り組む貴田洋子氏をたずねて

先日、東京にでた折に現代津軽こぎん刺作家貴田洋子さんを所沢・航空公園にあるアトリエに訪ねました。
彼女は、日展制作に意欲的でした。
手仕事専科に美術工芸作家の紹介頁を創ったのも彼女の力が大きいと感じています。
他にも幾人かの作家の方を掲載する予定ですが、美術工芸は、土地との因縁が欠かせないようです。
アートに対するDNAは、突然変異で生れることはないのです。
彼女のこぎん刺しに向かう情念が、色使いや八咫烏(やたがらす)の飛翔に現れています。
今回の作品から「華もどこ」という刺し方が、生まれました。
貴田洋子氏は、従来、もどこ(文様)は、次の基本で刺しています。
・花こ
・結び花
・豆こ
・かちゃらず
・石畳
ですが、「華もどこ」は、それらの集合的な刺しから生まれる凹凸の文様です。
貴田洋子氏は、それを「華もどこ」となづけました。
こぎんを刺す方には、そのことが分かるかと思います。
今回の作品名は、「津軽・ふるさと華の舞」(仮称)だといいます。
作品は、まだ完成していないようです。
完成したその時に決めるといっていました。
晴れて、日展にご入選されて、国立新美術館で拝見したいと思います。
後日、仮称だった作品名が、決まりました。
・津軽古布(コギン)・赫きの舞(つがるこぎん・かがやきのまい)
今年の日展の入選を楽しみにしています。

現代こぎん刺し作家
貴田洋子氏
「華もどこ」意匠
いろいろな刺し文様が、あわさって、
凹凸が見えます。連続のもどことはことなる
意匠です。
こちらの色だけ、異なりました。
木綿をほぐして、その糸を使い
刺したといいます。
面白い風合いが楽しめるようです。
八咫烏が飛翔しています。
不思議な鳥です。
津軽ににあう鳥です。
高層のアトリエからは、スカイツリーや遠くに富士山が見えます。
お忙しい中、あまりお邪魔しないようにしていましたが、あっという間のたのしい時間を過ごしてきました。
驚いたことが一つありました。
私の話す社交ダンスの修練と書道のコツが、経験を持たない貴田洋子氏にわかるのです。
まるで、社交ダンスの経験を持つようでした。
芸術に秀でる方の感性は、同じなのかもしれません。

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今回の日展要項は、
・改組新第4回(平成29年度)日本美術展覧会
・会期 平成29年11月3日(金)~12月10日(日)
     午前10時~午後6時
     (毎週火曜日休館)
・会場 国立新美術館
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