2015年1月5日月曜日

象嵌工芸の夢工房

陸奥の北上市には、象嵌細工の木製品をつくる工房があります。
縁あって、手仕事専科でお取引をさせていただいているのですが、「夢工房」といいます。
Tell The Story という言葉がありますが、もともとこの陸奥のこの地にあった技術ではありませんでした。
そして、この有限会社夢工房は、近代的な企業家の方が、起こされた手仕事です。
もともとは、まったく異なる業界の企業オーナーです。
しかし、ご自分の美に対する心から、美的感性からスタートされました。
お一人の方の「夢」が、形になったものです。
夢工房の作品は、「ほおずきの夢灯り」が、スタートです。

こちらの作品が、オーナーの創られたものです。
それから、象嵌技術の習得と改善があり、現在のような作品を創ることが出来るようになりました。
箱根の箱根寄木細工と木象嵌が、有名です。

似ている作品ですが、まったく異なる技術による工芸作品です。
伝統工芸品ではありませんが、美しいすぐれた手仕事工芸品のスタートになります。
代表的な商品をご紹介いたします。
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・象嵌(ぞうがん、象眼とも)は、工芸技法のひとつ。
象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味がある。象嵌本来の意味は、一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味で金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌等がある。
その中の金工象嵌は、シリアダマスカスで生まれ、シルクロード経由で飛鳥時代に日本に伝わったとされる。
江戸時代には京都などに優れた職人が多数生まれ、日本刀の拵えや甲冑根付文箱重箱などに腕を振るった。
素材としては金属だけではなく、彩色した木材骨片貝殻陶磁器なども用いられる。
・京象嵌として有名な布目象嵌を例として挙げる。
  1. まず真鍮四分一(銀と銅の合金)生地(主に鉄)の表面を専用の鏨で布目模様の溝を彫る。
  2. 次に薄く延ばし型取りした純金や青金、純銀の板・線をそのくぼみに金槌を使いながら埋め込む。
  3. 表面の微細な段差をなくし、滑らかに加工するために、漆を塗り、焼きをいれた後に研ぐ。この工程は数回繰り返される。
  4. 全体を再度研磨して仕上げる。はめ込んだ部品やその周囲にさらに彫刻を施す場合もある。
・特にこの布目象嵌は純銀純金を使用するために、ポルトガルから日本に布目象嵌が伝えられた当時から大変高価で庶民が手を出せる物では無かった。
そのため、代用品として漆芸の中の蒔絵が発達したと言う経緯がある。
また金属象嵌には窪みを掘って図案に沿って切った金属板を嵌め込む「平象嵌(本象嵌ともいう)」、透かし抜いた図案の穴にピッタリ合わせ嵌める「切り嵌め」、高肉彫りを施した金属板を嵌め込む「高肉彫色絵象嵌」、「線象嵌」、「打ち込み象嵌」、「黒金象嵌(ニエロ)」、「銷(け)し象嵌」等がある。
これらはいずれも彫金技法の中の一つである。
その他磁器においては、いったん成型した器に彫刻を施し、そこに色の異なる土を象嵌する方法がある。
また金属ではなく、薄く削った貝殻をはめ込む技法は螺鈿(らでん)と呼ばれる。「螺」は貝のことで、「鈿」は象嵌のことである。
また、様々な色調の木材をはめあわせて絵の板を作り、それをカンナで薄く削り、和紙に貼り付けたものは、 いわゆる「寄木細工」の技法のひとつで、木象嵌(もくぞうがん)と呼ばれる。
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