2012年8月12日日曜日

市川猿之助×長塚誠志 写真展 市川亀治郎”飛”

 昨日は、東京に出る予定があったので、かねて知っていた「市川猿之助×長塚誠志 写真展 『市川亀治郎”飛”』」を表参道のAudi Forum Tokyo に訪ねました。 このイベントは、fbお友達の長塚範子さんからの情報でした。ご主人長塚誠志氏の11年にわたる市川亀治郎の舞台写真を発表するものでした。
 普段から、長塚範子さんのブログやfbの写真は、繊細で美しく憧れでもありました。

 会場には、亀治郎のファンの方がおられて、いろいろなことを教えていただきました。亀治郎が女形から、入ってきたことや現在では、男ものを演じるようになったことなど。すごく演じるのが"うまい"と仰っていました。写真を見ても、女形の絵面(絵姿)が、とても決まって見えました。女形が美しく見えたのは、それが理由だったのでしょう。一つの舞台で4役から5役を演じることになるので、鷺娘の姿は、舞台では一度しか見られないことなど。

 「下野・会津・津軽 手仕事専科」をつうじて、『和美との生活』を提唱しておりますが、このような奥深い文化が日本にはあることを嬉しく思います。8時台のTV番組を見ているとバラエティに溢れています。中産階級を持たない諸々の理由があるのかもしれませんが、ヨーロッパの劇場の役割を伺いますと土日は、殆どの家庭の人々が、観劇にでかける生活習慣と伺います。
日本の文化を継承して行きたいと思います。

 展示会場では、長塚範子さんとは初めてお会いし、写真展についてお話を伺うことが出来ました。私の知らない世界でしたが、興味深くお話を伺いました。小さな舞台裏でホリゾンだけで撮られることや実際の写真が、しっかりとしており非の打ちどころがないものでした。市川亀治郎の良さが、しっかりと写し撮られていました。
 ”ブログに作品の写真を乗せても良いですよ”ということでしたので、すばらしい作品をたくさん載せさせていただきました。
(お詫び:私の写真に撮りましたが、デジカメで少しアップで撮っておりますので、実物写真ではありません。その点は、ご了承ください。)
市川猿之助×長塚誠志 写真展 市川亀治郎”飛”
会期:2012年8月9日(木)~27日(月)
場所:Audi Forum Tokyo  〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-12-18
電話:03-5464-7211
入場料:無料
(写真家の説明、4代目の文章は、カタログからのものです)

長塚誠志 ながつかせいし 写真家
1942年生まれ。東京総合写真専門学校卒業後、日本デザインセンター写真局を経て、数々の広告写真を等を手がける。特に自動車の撮影に関しては日本を代表する写真家の一人として知られる。受賞歴多数。2002年より「亀治郎の会」を旗揚げして独りの道を歩き始めた市川亀治郎を撮り始める。2012年夏、10回目にして有終の美を飾る「亀治郎の会」講演を撮影後、秋にはその作品群が一冊の写真集へとまとめられる予定。
手仕事専科  http://tesigotosenka.com
和美との生活 http://tesigotosenka.com/housin.html
 
2012年夏、10回目にして有終の美を飾る「亀治郎の会」講演
隅田川
班女の前
色彩間苅豆かさね
腰元かさね
忍夜恋曲者
傾城浮雲
滝夜叉姫
蜘蛛絲梓弦
新世紀羅化粧鏡
芸者小さん
実は銀杏の前
鷺娘
助六由縁江戸桜
三浦屋白玉
藤娘
鏡獅子
小姓弥生
一本刀土俵入り
お蔦
奥州安達原
安部貞任の妻
袖萩
松竹梅霊湯氏島掛額
八百屋お七
心霊矢口渡
お船
源氏物語
葵の上
三饗会にて
金幣猿島郡
藤原忠文
博変十王
*変の変換が、出来ませんでした。
変の下の画が大となります。
博変十王
*変の変換が、出来ませんでした。
変の下の画が大となります。
上州土産百両首
正太郎
弁天娘女男白波
弁天小僧菊之助
敵討天下茶屋聚
安達元右衛門
義経千本桜
佐藤忠信
操り三番叟
鏡獅子
船弁慶
平和盛の霊
春興鏡獅子
獅子の精
蜘蛛絲梓弦
女郎蜘蛛の精

 最近、アウディの車を写真や映画等で見かけることがあり、興味が生まれていましたが、初めて身近でみることが出来ました。高級車には、興味がありませんでしたが、その良さに魅せられてしまいました。数年先には、A7の車種を求めることにしました。
原宿駅
表参道界隈

《市川猿之助:談》
歌舞伎の演出用語に〈絵面に決まる〉という言葉がある。
舞台上で役者が形を決めた時、それがあたかも一片の絵画のようでなければならない。
この場合の絵とは、即ち役者絵のことである。

江戸期における役者絵は、今でいうブロマイド。
もし絵師たちが現代に生きていたら、きっと写真家になっていただろうと想像してみる。
数ある役者絵の中でも、とりわけ東洲斎写楽の描く絵は魅力的だ。何よりも動いている。
見栄を切って止った姿を写しているのだが、
役者の内なるエネルギーが巨大なうねりとなってこちら側に押し寄せてくる。
まさに静中の動。ここが単なる静止画と一線を画すところだ。

写真とは、真を写すと書く。
ものなり人物なりをそっくりそのまま写すことが、果たして真を写すことだろうか。
否。そこに渦巻くエネルギーを写し取ってこそ、写真なのではないだろうか。

ここに展示されている作品の数々は、
長塚誠志氏と私の11年間にも及ぶ記録の一部であり、
これらをご覧いただければ、氏が平成の写楽であり、
本当の意味での写真師であることがわかってもらえると確信している。

撮影は毎回が真剣勝負であり、劇しい闘いである。
そこには言葉はない。シャッターが切られた瞬間、両者が今現在どんな状態にいるのか、何を感じているのか、どこを向いているのかが瞬時にして伝わるのだから。
                                  4代目 市川猿之助

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