2010年10月3日日曜日

益子焼工房「ふじ窯」を訪ねて

 今日は、益子焼工房「ふじ窯」を’手仕事の歳時記’の取材で、訪問しました。
益子焼しのはらで9つの工房を選びましたが、藤ノ木さんの作品特徴は、糠白と柿の作品が多く、自分好みであったことから、選ばせてもらいました。
 今日は、興味深々でふじ窯を訪問いたしました。ナビで訪ねたから良かったのですが、看板も出てなく、窯らしい建物も見えなくて、ナビがなければ、分からなかったでしょうか。
 実は、藤ノ木さんは、ネット販売を行っていて、最近やめられたと伺っており、自分の通販の先輩でもあり、やめられた理由を伺いたいとも思っていました。
ネット販売(通販)のシステムを購入し、確かに全国からご注文も頂いたけれども、売上とコストが見合わずに5年ほど続けたけれども、5年契約が終了したことに伴い、やめる判断をした。もう少し通販のことを知っていれば、やらなかったでしょうと仰られていました。
 私の’下野・会津・津軽 手仕事専科’の通販の構想やどのような展開をしてゆくかなどをお話ししましたが、まだ、具体的な方法は、見つけておらずアドバイスをお願いもしました。ターゲットは、ネットを見て頻繁に利用される通販の顧客群であり、その方々に伝統的手仕事の作品を販売する訳ですが、購入していただける方法や作品の開発が求められていることになります。
①一方法として那須高原に、活動しておられる現代アートの方々と伝統的手仕事のコラボによる作品の開発。
②那須街道沿いにアンテナショップを作り販売と宣伝を行う。
③ブライダル商品群の開発。

現代アートの方々とのコラボは、難しいとは思いますが、それらを束ねること(統合・商品のプロデュース)が、私の仕事となります。その意味では、藤ノ木さんからいろいろと参考になるお話を伺い、益子焼工房「ふじ窯」を訪ねただけのことは、ありました。手仕事の歳時記と少しダブル部分はありますが、写真でご紹介いたします。

●画像がクリックで拡大します。
8寸鉢が、棚に並べられている。
藤ノ木さんの作品は、益子の土に
若干石を混ぜ風合いをだしている。
ロクロが二つあり、こちらは、奥さんの啓子さん
のもの。
御主人弘和さんの壺がおいてあるが、白糠と
黒釉との2層となっている。混じりの部分を
含めると3層となる。

当然、日常的に益子焼の生活雑器が使われる。
柿に青磁釉を十字にかけた角皿が似合っている。同じく、白糠と柿の藤ノ木スタイルの茶碗がでてくる。
以前は、このタイプの皿と碗とが、飛ぶように買われていたが、現在は、動かなくなったという。
時代の変化といえる。一部、人気作家の作品は、今でも売れているが、単価が下がっていると
のこと。他の方々の作品は、嘗ての何分の一といって売れなくなったと聞く。






8寸鉢の底を削る作業。益子の土は、どうしても荒く厚く作らないと強度がもたない。
どうしても軽いものが好かれるので、適当な厚さに削ることになる。
重心が上になると(即ち底部を削る作業により)軽く感じるので、極力削ることになる。
また、その程度は、器を持った感覚で測ることになる。長年の経験の技といえる。
 
白釉ゴスの作品。昔は、無かったタイプで私の好きな色と形である。
セザンヌ(?)の絵に出てきそうな花器であり、面取りが好い。
また、ゴスの線は、5本である。どうしてかは、輪花が、5辺であるように
5の間隔(72°)が、バランス的に良いとのこと。自然の数字であり、理由があると思う。
4では、間が抜けるし、6では、細かくまた、バランスがとりにくい。

藤ノ木さんの「シリーズ白釉とゴス」であるが、手仕事専科では、「白砂と青空海」
と名付けることにします。白浜の白い砂に青い空と海が似合う好きな色です。
   (左から)●湯のみ¥1,470、●マグカップ¥1,680、●ビアグラス¥2,520
         ●面取り花器(両方とも)¥5,250
   (注文) ●2週間~1か月ほど、お待ちいただきます。
         ※白砂と青空海シリーズとお申し込みください。
          手仕事専科にて承ります。
 
ハスが、大鉢に植えられている。
ここには、金魚の稚魚も放されています。
鮮やかな百日草が、庭いっぱいに咲いている。

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