2011年1月30日日曜日

「那須の篠工芸」平山一二三・みのご夫妻を訪ねました

 先に「手仕事専科」の「那須の篠工芸」平山一二三宅を訪ねておりましたが、ちょうど留守で、今回は、御主人の平山一二三さんが、おいでの時に訪ねました。いつも驚くのは、すごい量の篠の束と藤蔓のストックです。一ツ樅地区では、昔からどの農家でも篠工芸を行っていましたが、農家や一般家庭で、肥やし笊や米研ぎ笊を使用しなくなってからは、高齢化に伴い作り手の継承がなされなくなってしまいました。

 ここ平山宅でも若手の方は、作り手はいない状態です。この地区では、平山一二三さんが、一番の若手と言えるでしょうか。鹿沼の寄木組木についても欄間に使われた商品が、現代住宅の洋風化に伴い減少し、少数の一点物の日常商品として、販路を探している状態です。この篠工芸についても、同様でした。米研笊が、核家族化によることから、必要なくなり、農家の肥料や野菜の収穫に使う笊などもプラスチック製品に取って替わられてしまいました。現在、道の駅友愛の森で売れている篠商品は、小型のメカイ笊や使用目的ではない、置物としての商品です。

 いつも楽しいのは、奥さんの「みのさん」のお話です。やさしさあふれる内容で、いつもお姑さんのフデさんの立派だったというお話をされます。「みのさん」は、お姑さんが86歳、「みのさん」が66歳の折から、篠細工を始めたそうです。お姑さんは、少し耳が遠く、そんなことで縁戚の平山家に嫁いで、長年、品質の高い「篠の作品」を作られていたようです。

 今日は、小型のメカイ籠と小型の笊を写真撮りし、篠商品にラインナップしてまいりました。どうぞ、写真から平山宅の篠工芸をご覧ください。
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手仕事専科 http://tesigotosenka.com
那須の篠工芸 http://tesigotosenka.com/sinozaiku.html
平山一二三・みのご夫妻
薪ストーブが、あかあかと燃えて気持ちのよい
作業場です。
食事以外の時間は、ほとんどこちらで過ごされるようです。
奥には、めかい籠が、袋に入っていました。
これから、道の駅友愛の森の工芸館に並べるようです。
こんかい、新商品となる「米研笊(小)」が、重ねて
並んでいました。
平山さんの得意なのは、米研笊だそうです。
■めかい(小丸)   ¥600
φ23cm×h11cm
■商品コード  S-29007■
■米研笊(小)    ¥2,760
φ32cm×h21cm
■商品コード S-27008■    

平山みのさんのお姑「平山フデ」さん
長年、篠工芸を行っていました。
平山一二三さんは、特段習ったという記憶はなく、
自然と見て覚えたと話していました。
この地区では、冬の「ホマチ仕事(アルバイト)」として、
誰もが行っていました。

めかいを購入した御友人が、こんな使い方をしているよ!
と写真に撮って送ってくれたそうです。
花器としても使えそうですね。

これらの商品は、「下野・会津・津軽 手仕事専科」で取扱っております。ご要望の際は、お問合わせください。
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株式会社とぴい企画 080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp

原木細工「丸太絵」の人気ストラップ!

 今日は、久々に那須高原の原木細工「丸太絵」の平井亮児さん、淳子さんを訪ねました。お伺いした時は、今年最高の寒波のなか、ボトルストラップを作っていました。半丸の板状のボトルを削り込んでそれにボトルを描く商品です。昨年来の注文で忙しくされていましたが、ペットの「クマ」が付き添って、悴んだ手で作業をしておりました。

 現在、Google、Yahooで「手仕事」検索では、幸運にも2番目に位置しています。そんなことから、ご注文が増えており、そんなご報告をいたしました。ネットでは、どこにでもある商品は、求められないで、オンリーワンの商品だけが、求められることが、実績となっています。その意味では、原木細工丸太絵は、オンリーワンの商品であり、必ずヒットすると思っていることと、どのように見せるか情報として流しこめるかが、重要です。

 今日訪ねた際に今ヒットしているのは、「勝グリストラップ」だと紹介されました。さっそく、写真に撮り「手仕事専科」の商品ラインナップすることにしました。とてもユニークで必ず欲しい、また、受験やスポーツプレイヤーには、喜ばれる商品です。「原木細工丸太絵」は、木を削り伝熱ペンで線を描き色を塗りこみます。プラスチック造形ではない、自然に優しいオンリーワンの商品です。
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手仕事専科      http://tesigotosenka.com
原木細工丸太絵 http://tesigotosenka.com/marutae.html
■「勝グリ」ストラップ  1個  ¥1,200
横2.5cm×縦1.5cm
■商品コード S-26192■

これらの商品は、「下野・会津・津軽 手仕事専科」で取扱っております。ご要望の際は、お問合わせください。
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鹿沼寄木組木「豊田木工所」を訪問して

 今日は、一連の手仕事専科のお取引関係の工房を訪ねました。特に豊田晧平社長は、「鹿沼の寄木組木」の第一人者で、産業としての商品開発を手掛けておられました。
 私のネット販売は、それはそれで喜ばしいことですが、一点物といいます。産業としては、一点物ではなく大量生産になるものでないと立ち行かないわけです。木工製品の復活という事になるでしょうが、それらが従来の生活環境、生活様式の中では、生まれにくいわけです。
 昨年の7月のミッドタウンの栃木未来21企画でも今回の池袋の全国伝統的産業センターの栃木県工芸品展示でも同じグループの方々が、出展されていました。両方とも拝見しておりますが、約11名の職の方々が、著名なデザイナーのアドバイスを得て、新しいコンセプト、デザイン商品を創りだしていました。それらの作品群は、なかなか見ごたえがあり美しく参考となるものでした。私が「下野・会津・津軽 手仕事専科」の「和美との生活」「O・B・M Handcraft」とまったく同じコンセプトと言えるでしょうか。

 しかし、豊田社長は、先に述べたように一点物では、若手に残せる地場産業としては、力とならない。量として受注できる商品の開発でなければいけないとお話されていました。本日、訪問予定の大森由久さんの商品「大麻、小麻」の台木には、豊田社長の制作したものでした。神儀式の木は、白木の檜と決まっています。

 今回、訪れて驚いたのは、前回のときは、簡単な応接間であったところが、ショールームとなっていました。そして、自宅であったところが事務所となり、様変わりしておりました。これらのショールームの写真を撮影して参りましたので、ご紹介いたします。
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手仕事専科 http://tesigotosenka.com
豊田木工所 http://tesigotosenka.com/toyotamoku.html
新しいモダンな事務所に改築されていました。

豊田木工所社長豊田晧平氏

昔から、職人の世界では、神棚が祀られています。

左は、パン籠です。中央の二つのトレイは、杉材の組木です。
右は、檜の鉋の削ったものの細工です。
今では、この細工ができるのは、
ひとりしかいないと言われていました。


栃木未来21の作品です。
重箱の中は、益子焼の器が入っていますが、
上の写真のような使い勝手があります。

組木のトレイです。
お洒落で和食の料理の盛り付けや
トレイとしても使えます。

下も組木ですが、編のような加工をしています。
上の多面体のボールは、中が空洞で木の匂いが
充満していました。匂いボックスと言った物でした。
サッカーボールオブジェ ¥20,000

組木のコースターです。
5枚組でボックスに収納されています。

組木のカードケース(名刺入れ)です。
これらの商品は、「下野・会津・津軽 手仕事専科」で取扱っております。ご要望の際は、お問合わせください。
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「Caféぎゃらりー納屋」の風景

 Caféぎゃらりー納屋は、手仕事専科「野州麻紙工房」の大森芳紀、淳子ご夫妻が経営するCaféギャラリーです。昨年、お取引で商品撮影したときと比較するとさらに重厚で味のある雰囲気のお店になっていました。私もホテル歴30年の経験からお二人の創意工夫と成長が感じられます。
 
 また、Caféぎゃらりー納屋には、野州麻紙の吊りランプシェードが灯っており大正ロマンの古民家風の店内の雰囲気を盛り上げています。今日は、淳子さんも店内風景と一緒に撮影してきました。

 大森芳紀、淳子さんご夫妻は、若いけれどもバイタリティ溢れる方です。NHK大河ドラマの「龍馬伝」の岩崎弥太郎の実家の古ぼけた泥壁は、大森さんの仕事でした。また、人気のある野州麻紙は、手仕事専科の売れ筋商品ですが、注文が間に合わないと聞いています。それに鹿沼市内にあるベーカリー「パントマイム」で一日で800個をうるという酵母発酵のパンをつくっています。

 そのような大森さんご夫妻ですが、その御父上がまた、別のページでご紹介しますが、すごい方でした。大森家のDNAでしょうか。これからも、いろいろと勉強させていただこうと思います。

Caféぎゃらりー納屋
〒328-0212
栃木県鹿沼市下永野600-1

土日営業               
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手仕事専科 http://tesigotosenka.com
野州麻紙工房 http://tesigotosenka.com/yasyuumasi.html
旧粟野町の田園風景

路傍の地蔵と石碑のかどにCaféぎゃらりー納屋の
看板がありました。

Caféぎゃらりー納屋の正面。
左側にスーパーカブ、右に鉄砲釜(麻をゆでる釜)

《Caféぎゃらりー納屋の店内風景》
大森淳子さんは、お父さんも職人で野州麻紙工房を
芳紀さんとの二人で切り盛りしています。
とても気のきく働き者で、そして美人さんです。
こちらのCaféぎゃらりー納屋は、淳子さんの担当ですが、
製紙工房で作業をしながら、お客様が来られると飛んできて
にこやかに対応しておられました。
若いながらも、確りとされて素敵な方です。

二階がありました。

《麻紙のランプ風景/こちらのランプは、手仕事専科で取扱っております。》

野州麻紙は、その麻の持つ粗な部分を紙に漉き
それにあたたかい灯かりが、あたると別世界となります。
ぜひとも自分の世界をこの灯かりで作ってください。
手仕事専科」の一級のお薦め品です。
球型・壁掛け型・円錐型・大型吊るし型になります。
詳細は、お問合わせください。
《ぎゃらりー》

麻紙のタペストリーが、人気商品です。


この和紙が、特に気に入っています。
淡い和紙は、いろいろなところに使う事ができそうです。
如何でしょうか。着色も可能です。
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2011年1月28日金曜日

ちくげい工房「無心庵」のご紹介

 この度、ちくげい工房の竹製品を「下野・会津・津軽 手仕事専科」にて、取扱うことになりました。ちくげい工房は、大田原市内にあり、工房主の斎藤正光さんは、この道50年を超える根っからの竹職人です。大田原市は、九州大分と並んで竹の産地として有名ですが、沢山の人間国宝の方々を輩出しております。
 
 今回、ちくげい工房の「無心庵」を訪ねて、驚きました。展示及び販売のギャラリーともいえる「無心庵」ですが、その2階には、すばらしい作品群が所狭しと並んでいました。骨董ともいえる人間国宝がつくった作品をはじめとして、その確かな技術と美しい形(フォルム)に短い時間ですが至福の時を過ごしました。また、ちくげい工房には、たくさんの商品がつくられています。何でも作られてしまう斎藤さんは、創意工夫の人とも言えるでしょう。斎藤正光さんの職人としての気持ちと竹細工に賭ける心意気を知ることができ、何としてもこれらの作品を世に広めたいという想いになりました。
また、嬉しいことには、すばらしい御子息を持ち、確りとちくげいの後継者に育っていることです。
 天翔風の八木澤竹工房にも、洋志さんというすばらしい御子息がおいでですが、大田原の竹芸は、これからも発展し続けるものと思いました。

 私の役割は、作家と消費者を結びつけそして、新しい作品を創るプロデューサーです。すばらしい俳優がいて、職人がいて、また、それを理解してくれる観客がいて、消費者がいて成り立つ仕事です。大田原の竹芸は、近くでは八木澤啓造(故人)さんという偉人がおいででしたが、先駆者に啓発されて現在の大田原の竹芸があります。最近では、勝城(一二)蒼鳳(*下に説明あり)氏が、人間国宝になりましたが、大田原市はひじょうに豊かな土壌といえるでしょうか。それらの作品や商品を拝見し販売できる私は、幸せ者と思います。

 来週にも、斎藤正光さんの商品をアップいたします。どうぞ、ギャラリーと工房を写真にてご紹介いたします。「手仕事専科」では、写真作品のお問合わせも何なりと承ります。

無心庵  斎藤正光
〒324-0047 栃木県大田原市美原3-3345-6
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手仕事専科 http://tesigotosenka.com
竹芸工房無心庵 http://tesigotosenka.com/musinan.html
「無心庵」の入り口です。めずらしい竹が生い茂っていました。
古風な「板蔵」風の木造建築・庵です。
 
無心庵の裏側が、1階2階とも工房となっております。
2階の工房です。お話をしながらも根曲がりだけを竹鉈で
裂いておられました。
作業は、寸暇を惜しんで、なさっていました。
この作業の間もいろいろなことをお教えていただきました。

根曲がりだけを裂くのですが、打ちと外皮に
なるのですが、
外皮だけですと高価になってしまうので、
昔から米研ぎ笊は、両方を混ぜて編んでいます。
1階の工房です。いろいろの機械が並んでいました。
無心庵の風景です。展示&販売》
庵の引戸をあけると、素敵な空間が広がりました。
竹作品・竹尽くしの空間です。

《蒐集作品展示コーナー》
《竹工芸品-販売コーナー-》

八木澤啓造さんの竹絵です。
為 無心庵
1996年三月吉日八木澤啓造とあります。
《人間国宝 勝城蒼鳳氏の紹介》
 勝城 一二 (雅号 勝城 蒼鳳 )
 
勝城氏は昭和9年栃木県に生まれ、昭和24年から竹製農機具等の製作に携わり、細く割った竹ひごを編み組みして造形する編組技法をはじめとする竹工芸技法の基礎を身に付けた後、昭和40年以降、竹工芸作家・八木澤啓造及び斎藤文石に師事し、竹工芸の技法及び表現について指導を受けた。その後も更に研鑽を積み、技の練磨向上に努めて今日に至る。
 勝城氏は、竹材の選定に始まり素材の調製、編組、染色・漆塗仕上げ等にわたる幅広い竹工芸技法を高度に体得している。作品の主題に合わせて多種多様な竹素材を使いこなし、「編み」を中心とする各種の編組技法を組み合わせ、変化のある文様表現やひごの柔軟な曲線による動的な表現を効果的に用い、竹という素材がもつ簡素な美しさと強靭で弾力性に富む特質を生かした制作を行っている。
 勝城氏は、竹工芸の伝統技法を踏まえながら独自の工夫を加え、現代感覚あふれる個性的な作風を確立しており、鋭敏な感覚で捉えた自然のイメージを表現した、力強く独創的な造形の作品を日本伝統工芸展等に発表して受賞を重ねるなど、高い評価を得ている。
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